2008/10
時代劇で町人女性がよく締めている帯結び、
それが角出しです。
明治時代になると次第に廃れていきましたが、
毎日が着物の時代に締められていた結び方だけあって
とても楽です。
前で結んでくるりと回せば、
半幅帯と同じ感覚で気軽に締めていただけると思います。
柔らかい六通、または全通柄の帯があったら
挑戦してください。
まずは袋帯の長さの帯でお手本です。
1 | 2 | 3 | 4 |
(1)
胴に二巻きします。
巻き方は右巻きでも左巻きでも、お好みでどうぞ。
手先はとりあえず、上に出します。
矢印のように手先を下に下げます。
(2)
長い方を手先の上に持ってきて、
矢印のように、手先の下からくぐらせます。
(3)
手先の下にくぐらせて、どんどん引っ張り上げ結び始めます。
タレの先は広げます。
(4)
広げた長い方の先は引き抜かず、お尻が隠れる程度の長さでとめます。
もう一度しっかりと引いて結び目を締めます。
結び目を引き締めたあと、手先を反対側に倒します。
5 | 6 | 7 | 8 |
(5)
手先を反対側に倒した写真です。
写真ではわかりやすいようにピンクの洗濯ばさみが付けてあります。
お太鼓につながる部分は細く畳んでおきます。
(6)
ミドリ線で示したように
お太鼓に繋がる部分を手先の下から通し、蝶結びします。
(7)
結んだ部分が手先と反対側の小さな羽根になります。
ここでは手先が緑、
新たにできた羽根がピンクの洗濯ばさみが付けてあります。
(8)
お太鼓部分を下におろすとこのように長いお太鼓になります。
お太鼓の長さは帯の全体の長さや手先の長さで変わってきます。
9 | 10 | 11 |
(9)
このままではお太鼓が大きすぎるので少し小さくするように
お太鼓の輪の中に帯揚げを通します。
帯揚げを持って、黄色破線で折りたたみ、
ミドリ線のように上に持っていきます。
(10)
帯揚げをお太鼓と一緒に持って上に畳むように上縁に持ってくると
写真のようになります。
お太鼓の大きさはこの折りたたみの巾で決まるので
好みの大きさに調節して、帯揚げを前で結びます。
帯の長さによっては、全く畳まなくてもよい大きさになります。
(11)
完成したところを横から見ました。
帯締めは必要ありませんが
かざりの為に締める時は一番奥に締めると良いでしょう。
ただし、帯が短くお太鼓を畳んでいない時は
お太鼓が安定しない場合もあるので
帯締めをお太鼓の中に通して前で締めると、形が安定します。
実際に締めたところです。