2006/4/20
最近、布地屋さんには、色々な麻布がおいてあるようになりました。
45cm巾の生平と言われる物にも
様々な模様織りの物も出てきました。
帯にとてもよさそうな物もあります。何とか簡単に帯に出来ないでしょうか。
付け帯なら作るのも簡単で、短い用尺でも何とか使い物になります。
そして、さらに簡単に作る方法を考えました。硬い麻の生平ならではの作り方です。
模様織りの生成の生平を買いました。この麻布は色が薄く、透けるようです。
また、たまたま帯にしようと買ってあった薄いアフリカの布がありましたが、
染めむらもあり、色移りしそうで、そのまま帯にするにはちょっと躊躇する物でした。
そこで麻布にアフリカ布を挟んだらちょうど良いかと考えました。
その時の作り方のメモを公開します。
まず、帯の巾は身長約150cmの私は胴に巻く半幅部分の巾は15cmです。
身長が高い方は半幅部分の巾は16cm、非常に高い方は17cmくらいでも良いかもしれませんね。
一方、お太鼓の巾は背の高さで決めるのではなくて
体の巾より少し狭めにするのがいいのではないかと思います。
私の場合はお太鼓部分の巾は30cmがちょうど良いです。
以上より、45cm巾の麻布は胴部分は縦三つ折り、お太鼓部分は2/3折りを2枚重ねればいいと考えました。
また、胴に巻く部分は1巻きで約90cm。手になる部分は60cm、合計で長さ150cmとしました。
ただし、布にゆとりがあるときは胴は二巻き(合計240cmほど)あった方が安定します。
今回は、アフリカ布がちょうど150cmなので、15cm巾に切り取って、胴部分に折り込みます。
もう少し工夫する場合は胴の内側に巻く部分をアフリカ布無しで作ってもいいですね。
残りのアフリカ布を75cmずつの半分に切って裏からも表からもきれいに見えるように
お太鼓の中に挟み込みます。
お太鼓の長さは私の場合、通常90cmくらいですが、今回はその半分に切ったアフリカ布に合わせて75cmとしました。
麻布がもう少しあれば、タレを無地にして長さ90cmにすることも出来たのですが、ちょっと残念です。
まず胴回り部分から作ります。
縫い代分を足した長さに切ります。
胴回り用布を縦三つ折りします。
私の場合は3等分で良いのですが、
巾を広めにする時は真ん中を求める巾にして上下を2等分にすればよいと思います。
一方の端はミシン(または手縫い)で、見た目を気にせずしっかり縫います。
縫ったあとさらに5cmほど折り返し、指が入るようにまた縫いつけます。
これは帯を締める時に指を入れてしっかり引き締めるのに役立ちます。
反対の端は見える部分なので中に折り込み縫い目が見えないように縫います。
本来は2つ折りになるところなので(袋帯などを参考)
そんな感じになるのはかまわないと思います。
しっかり縫って、 指がはいる様に折った端 |
縫い目を気にせずしっかり縫った端(左)裏側と 縫い目が見えないように縫った端(右)表側 |
途中はご覧のように縫ってありません。
この帯の場合は、アフリカ布を挟んであるので、挟んだ布が中で動かないように
端を縫う前に一番最初に折った麻布(中に見えている部分)に、ミシンで縫いつけてあります。
全体の雰囲気です |
次はお太鼓部分です。
前述の理由から太鼓はちょっと短めの長さ75cm、巾30cmにします。
45cm巾の麻布なので、同じ長さに切った2枚の麻布を
30cmと15cmのところで折ります。
折った2枚の麻布を合わせます。
今回の場合は、お太鼓の幅より狭いアフリカ布を効果的に使うために
表と裏で見え方が違うように挟みました。
はさみ方がややこしくて縫うことが出来なかったので、
布が動かないように、アイロン使用の布用接着剤で軽く接着しました。
(というか、あまりしっかり接着できなかった)
表側の麻布を一枚 めくってみます |
お太鼓を裏返して 同じように一枚 麻布をめくってみました |
お太鼓の上の端はミシン(または手縫いで)しっかり縫い、
さらに固定用紐を縫いつけます。
もう一方の端はタレになるので
きれいに中に折り込み、縫い目が目だたないように端の始末をします。
表 | 裏 |
2枚のアフリカ布の入れる場所を変えたので、裏と表に出る模様が違ってきます。
どちらを表にして帯を締めるかによって、多少気分が変わります。
お太鼓固定用の 紐を一番端に縫いつけました |
しっかりした生平の麻布はこのように折りたたんで、
短い方の端をしっかり縫うだけで簡単に作ることができます。
今回はアフリカ布を効果的に使うために中に挟みましたが、
厚めでしっかりした生平であれば、何も挟まなくても大丈夫と思います。
短い方の端を縫っただけですが、使用に差し支えありません。
早く簡単にできるのがありがたいです。
今回は生平が白っぽい無地だったので色布を挟みましたが
生平自体に模様があって、しっかりしたものであれば、
何も挟まなくても出来ると思います。
さて、この付け帯の結び方は付け帯の締め方を参考にしてください。
実際に締めているところはタマネギ染めの麻帯にも出ていますので、こちらも参考にしてください。