薄墨桜は岐阜県にある桜で樹齢1500年、日本三大桜の一本です。
一度も行ったことがなかったのですが、
この数日ひょんな事で今満開ということを知り、行ってみたくなりました。
幸い今日は穏やかな良い日です。思い立って行くことにしました。
山を少し登ったところにあるようなので、軽装を心がけます。
お昼ごろつく予定で、食べるところがないかも知れません。
お弁当を持っていきましょう。
鮭のムニエルを一口大に切ってそれを入れた小さなおにぎりを数個、
茹で野菜もラップに包み、ペットボトル、割り箸と一緒に包みます。
大きめの木綿の風呂敷に包み背中に背負うことにしました。
こんな具合です。
JR東海で大垣まで行き、樽見鉄道に乗り換えます。
樽見鉄道は大垣からまっすぐに北上します。
駅より東のほうにある山に薄墨桜は咲いているようです。
駅を降り、町を抜け川を渡り、山を登り始めると、北の方角にある雪山が見えます。
あれは福井の方角になるようです。
上り詰めるといきなり屋台が出現。
そして視界が開けると、ヲヲ!広い公園の正面に薄墨桜が!
桜の周りをぐるっと回ってみました。
私の恰好は黒のウール、アラビアショール、黒の日傘に綿ニットのベレー帽そして鼻緒付き地下足袋。
そう、いつもの恰好です。
涼しいのですが、日差しが強く、道中では日傘も広げました。
桜の後ろには薄墨観音があります。お参りをしてから、
木の手前、屋根のある休憩所でお弁当を広げます。
しばらく桜の回りをうろうろし、色んな人のカメラのシャッターを押してあげます。
お返しに私も写してもらったのが上の写真。
うまく桜が写っています。
右上は、昭和24年、枯死しかかった薄墨桜の根を
238本の根継ぎによってよみがえらせた前田利行氏の句碑です。
宇野千代女史が無惨な姿の薄墨桜のことを世に訴え、
これによりこの木が世に知られるようになったのも有名な話です。
さて、帰りの時間が近づいたのでまた駅に戻ります。
しかし、満員のぎゅうぎゅう詰め。
そこで、途中下車できる次の駅・水鳥(みどり)で降りることにしました。
ここは1891(明治24年)マグニチュード8.0の濃尾地震でできた根尾谷断層が
そのまま保存されている断層資料館があります。
館内では断層を掘って中の地層を見せています。
6mの高さの断層があります。
館のすぐ外では、実際の断層がそのまま残っています。
道路が断層を横切っていますが、土手のような段差が断層そのものです。
さて、また樽見鉄道に乗って、次の途中下車駅まで行きます。
そこは西国33ヶ所の最終札所谷汲山華厳寺の入り口(谷汲口駅)
途中の参道は桜のトンネルです。桜は満開。ちょうど良い時期です。
他の参拝客と一緒に記念撮影です。
お寺の境内は桜ではなく紅葉の木がたくさんあります。
秋にはさぞかし美しいことでしょう。
さあ、今日の旅も終わりに近づきました。
桜のトンネルを通り樽見鉄道のレールバスが近づいてきました。
ここから大垣まで約45分、乗り換えた後名古屋まで約30分かかります。
名鉄谷汲線は廃止になりましたが、樽見鉄道は、ずっと続いて欲しいです。