冬のパン 

酒粕・パン・ド・カンパーニュ

パンを焼くのが好きです。
時間ができたので、パン焼きをはじめましたが、
うまくふくらみません。
硬いパンができてしまいます。

どうも部屋の温度が低いようです。
お湯を使ったり、暖かいところで発酵させたり工夫をするのですが、
うまくいく時もあれば、冷えてしまって全然ふくらまない時もあります。

天然酵母という本を見つけました。
植物にはそれぞれ特有の酵母菌が付いているというのです。
それを利用しようという本です。

初めはリンゴに付いているリンゴ酵母を増やしてパンを焼くというのに興味を持ちました。
でも、あまりうまくふくらみません。

ライ麦酵母というのが、うまくいく時もありました。

別の本には、酒粕酵母の話が出ていました。
日本酒の酵母菌は寒いところが好きなので、冬にはよくできるという話です。

やってみるとなかなか良い具合です。
少し暖かくなって、酒粕の元気がなくなっても
粗挽きライ麦を混ぜるととても良い感じになりました。
涼しい季節のパンが完成しました。
ライ麦粉がない時は粗挽き全粒粉でもいいようです。

まずは酒粕酵母を増やします。

酒粕を50gくらい、清潔で乾燥させた大きめのビンにいれ、
水を入れ、きっちり蓋をします。
部屋に置いて、毎日よく振り蓋を開けて匂いをかぎます。
次の日にはこんな風に形が崩れます。
お酒のようないい匂いがします。
3日ほどすると小さい泡が出てきます。
次の日くらいにそこへ粗挽きライ麦粉を大さじ2杯ほど入れます。
どろどろになります。
乾いて清潔なスプーンでまぜます。
次の日もさらにライ麦粉を入れて混ぜます。
あまり硬そうな時は水を少し足します。
これを2〜3日続けるとぶつぶつとたくさん泡が出てきます。
これで準備完了。

では、いよいよパンを作ります。


200〜250gくらいの強力粉をボールに用意します。
塩を小さじ半分ほど入れ、
ビンの中の物を全部入れて、まぜます。
手でこねられるくらいの堅さになるように
柔らかすぎてべたべたする時は粉を足します。
硬くてこねられない時はビンの中身をできるだけ入れるかまたは水を足します。
硬すぎるより柔らかめの方が何かといいようです。
15分ほどこねます。こねているうちに何となくふわっとした感じになればうれしい。
乾燥しないように蓋をしておいておきます。

室温が18度くらいでも大丈夫。あまり寒いときは、多少保温した方がふくらみやすいでしょう。
あまり発酵に時間がかかると酸っぱいパンができるようです。
数時間すると倍くらいにふくらみます。(今回は一晩放っておきました。)
市販のイーストを使う時よりずっと時間が必要です。
急ぐとだめですね。

ここで、ふくらんだと喜んですぐ焼くと、
こんな風に大きな穴の開いたパンができます。

こんなことにならないように、一度ガス抜きをします。
せっかく大きくふくらんだ生地ですが、
押さえるとす〜っと空気が抜ける感じがして、小さくなります。
もう一度丸め直して焼き型に入れます。
ケーキ用のテフロン加工の型が便利です。

最初の発酵時間の半分くらいの時間待つと、
またふくらんできます。

いよいよオーブンに入れます。
表面に切れ目を入れて190度25分ほど焼くと、
良い色になります。穴も開いてません。
今回は均一にふくらみました。
傾いたり、切れ目と違うところがふくらんだりします。

もっちりしっかりした田舎風ライ麦パンのできあがり。
これは、ご飯やパスタの代わりになる食事パンです。

なんだか、テキトーにやってできるところが家庭的でとても気に入りました。
でも、香りが良くて味は絶品です。

おいしい酒粕を使うと良いと本には書いてありましたが、どうかな?
おいしい塩を使うことと、セールの時に強力粉を安く買っておくのがポイントですね。

うまこのお勝手へ

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