さて、引き抜き結びで角出しを結ぶと、
時代劇のように、本当にいい形にできます。
結ぶのも、前で結べば、意外と簡単で楽です。
おまけに、帯揚げや帯締めで、ぎゅうぎゅう締め付けないので、体も楽なんです。
しかし、角出しはしゃれ結びなので、お遊び用にしか結べませんし
羽織を着る時にも、かっこうわるいのです。
という訳で、もしお太鼓結びが、引き抜きでできるのならば、
簡単楽チンで結構なことではないかしら。
という訳で、工夫しました。
今回は胴に二回巻き付けるので
全通柄でなくても大丈夫です。
ただし、模様が逆立ちしてタレに裏が出るのは同じなので模様と裏地に注意してください。
1 | 2 | 3 | 4 |
1 胴に二回巻き付けます。手先は膝下くらいにしますが、全体の長さにもよるので、
色々試してみてください。
2 タレを上から下に結びます。全部引き抜かないのはこれまで同様です。
手先が下に来るはずです。
3 輪になったタレはそのまま下におろせばお太鼓になります。
鏡を見ながら、お太鼓の大きさやタレの長さを調節してください。
お太鼓の大きさは、結び目をずらして手先の長さで調節してください。
帯が短いと、お太鼓が小さめになりますが、なるべく手先を短くして
お太鼓のサイズを優先してください。
帯枕と帯揚げをして、お太鼓の形を整えてください。
4 手先をお太鼓の中に入れて、帯締めで押さえてください。
手先が長い時は一度反対側に倒してからお太鼓のなかに入れてください。
上の写真とは、反対の方から手先を入れることになります。
実はこうした方が結び目がしっかり締まるようです。
手先を押さえるように帯締めをします。後で仮締めをしておきます。
帯締めの模様に左右差がある時は、右手の方に立派な模様が来るようにすると、
前に回した時に、左側に立派な模様が来ます。
5 | 6 | 7 |
5 帯の上下を持っておなかをちょっとへこませて、えいやっと右回りに帯を回します。
鏡を見て、帯の位置を確かめます。
6 帯揚げと帯締めをきれいに結びなおします。着物の乱れも直します。
7 引き抜きで結ぶとお太鼓の上部に結び目が来るので、
帯枕がなくても、ふっくらといい形に収まります。もちろん枕をすれば、さらにいい形になります。
さあ皆さん引き抜き結びでこの楽チンさを味わってください。
着物を着るのが一段と楽しくなりますよ。